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京都のお寺 大徳寺 黄梅院

  • 執筆者の写真: tripampersand
    tripampersand
  • 2016年5月19日
  • 読了時間: 2分

大徳寺には多数の塔頭がありますが、その中で特別公開されていた黄梅院に行ってきました。

門からすぐに顔を覗かせている前庭は一面苔の絨毯。青もみじの隙間から零れる優しい光によって、その絨毯が所々白く染め抜かれています。

控え目な門を潜り、こじんまりとした前庭を通り抜けると、奥までずっと続いていて、外からは伺い知れない広さがあります。

千利休作庭の「直中庭」は池泉式枯山水の庭園で、削ぎ落とした静謐さというより、伸び伸びとした温かみを感じ、親近感を覚えるものでした。

重要文化財に指定されている庫裡は、解体修理が施されたものの、創建当時のものということです。ご飯用、汁物用、お湯用の釜が三つ並んでいましたが、それが数十年前まで実際に使用されていた、というから驚きます。

一体何合のお米が炊けるのか。想像も難しい大きさです。

そして、本堂が修復中だからこそ、ということで見られたのが、実際に使用されている屋根瓦。その裏に当時の職人の名が刻んであるのが見つかったそうです。

当然ながら普段は目にすることが叶わない場所にあるものですが、今でもモダンに思える装飾が施されていて、職人の心意気を感じました。

また、ご住職に色々とお話しながらご朱印をいただくことができ、その方に合った歌を書いていただけるようで、ちょっとした人生相談をしている方の姿もみられました。

案内に立つ方もさり気なく説明を加えて下さり、庭の眺めだけでなく、訪れた後、思わず笑顔になるような、居心地の良い空間でした。

現在、本堂の屋根を修復中で、複数ある庭園のうち、方丈庭園は鑑賞することができませんでしたが、それを抜きにしても充分に見応えがありました。

とはいうものの、見ることのできた作仏庭も修復のための足場の間からでしたし、その庭に配された滝(立石)から流れ落ち、広がった水の中に本堂があり、その先に方丈庭園があるというイメージでしたから、その全容を捉えられなかったことは残念で、修復工事が終了した暁には再訪しようと心に決めました。

前庭以外は写真撮影禁止のため、ご紹介することができません。ぜひ、公開時期を確認の上、実際に訪問されることをお勧めします。

拝観料は600円です。

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