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オーストリア・スロヴァキア・ハンガリーへの旅 5日目④ ブラチスラヴァ

  • 執筆者の写真: tripampersand
    tripampersand
  • 2016年6月29日
  • 読了時間: 4分

ブラチスラヴァの建物

旧市街は居心地良さそうなレストランやかわいい雑貨屋さんなど、思わず足を止めてしまうお店ばかり。国際的な絵本原画展が開かれているのも納得のかわいらしく素敵な街にすっかり心を奪われる。

ブラチスラヴァの広場

ブラチスラヴァの街角

一本裏に入った路地では、でこぼこした昔ながらの石畳が続く。薄暗い道の両側に所々ペンキの剥げたレンガ造りの家々が静かに立ち並び、そこだけ時間が止まってしまっているよう。今、向こうからやってくるのが馬車だったとしても驚かない。

ブラチスラヴァの旧市街

街を一回りしてたどり着いたのが聖マルティン教会。ここまで来ると人気もなく、暮れ始めた街にひっそり佇む教会は美しかった。14世紀初頭に建てられたという教会はシュテファン寺院のような絢爛豪華さとは無縁だったけれど、年月を経た重みが、今にも崩れ落ちそうな屋根瓦の一枚一枚から伝わってきて、いつまでも静かに眺めていたい気分になった。

ブラチスラヴァの教会

そんな雰囲気を堪能した私たちは、今度は体を休めるべく、カフェに入ることにした。

何軒も立ち並ぶ中、テラス席が最も賑わっていた一軒に決める。今日は一日、半袖でも暑いくらいの気温だった。日が傾き始めた今もまだその名残が漂っている。

気まぐれに入った店ながら、メニューが充実していて、冷たい飲み物も多くある。どうやらフレッシュジュースが売りのようだったけれど、店内に広がるコーヒーの香ばしい香りに抗えるはずもなく、カフェオレを注文。

ブラチスラヴァのカフェ

飲み物の美味しさ、センス良い店内のディスプレイ以上に目を引いたのが、ハイレベルな店員達。オーダーを取ってくれたお姉さんは飛び切りの美人だったし、男性ウェイターはみんな180cmは越えていると思われる長身で、爽やかなハンサム。

それは店員だけではなかった。街行く人を注意してみると、整った顔立ちに長い手足を持った人々が多い。さすが美男美女が多いといわれる東欧圏。

カフェでの休憩で元気を取り戻した私たちは、旅恒例のスーパー訪問を実行することにする。

本日泊まる宿には立派なキッチンが付いているので、自炊することにしていた。と、その前に、履いていた靴が今にも破れそう、という妹の切実な状況から、靴屋に立ち寄る。

日本では靴探しが大変な妹のサイズもこちちらでは普通。(平均身長ながら足のサイズは日本の成人男性と同じ妹。)デザインや旅で歩き回るための履きやすさを散々悩んだ末に、一足を購入し、満足げな妹と向かったのはヨーロッパではお馴染みのテスコ。

私にはどうしても食べたいものがあった。

ロシアではペリメニと呼ばれる水餃子。カナダで初めて出会ってお気に入りになった。たっぷりのサワークリームと食べると病み付きになる。東欧でも広く食べられているそうで、現地のものを食べてみたかった。

ほどなく冷凍食品コーナーで見つかったものの、サワークリームが見当たらない。店員に聞いてみても、英語が通じないのか、本当にそうなのか、「そんなものはない」と言われてしまう。代わりに形状が似ていたチーズを購入。

帰り道は既にどっぷり暗くなり、夕飯にも遅い時間。知らない街で、人気がない道をうろうろするのは懸命ではないものの、4人連れだし、一日歩き回って感じた雰囲気から大丈夫だろうと判断し、宿まで歩くことにする。

これまで旅をしてきた実感として、日中、わけもなくぶらついている若者が多い街ほど、治安が良くない。ここではそういう若者には出会わなかった。治安面に不安がない限りは、日が沈んだ後の街の空気を味わうのも面白い。闇に浮かぶ街灯や、家々から零れる明かり、談笑する声がその地の暮らしを伝えてくれて、私も束の間、その地の住人になった気分を味わえる。

サワークリーム代わりに買ったチーズは意外に美味しく、ペリメニを食べられた私は、昨日と比べると豪勢とは決していえない夕食だったけれど大満足だった。

順番にシャワーを浴びて就寝、の前にやらなければならないのが洗濯だった。この旅、2回目。今度もウィーンのアパートと似たようなタイプで不安になりながらも洗濯物を投入、スイッチオン。夜中に響き渡る爆音に日本の洗濯機を恋しく思いながら、終了の合図を待っていたはずが、気がつくと、眠りに落ちていた。

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