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オーストリア・スロヴァキア・ハンガリーへの旅 6日目① ブラチスラヴァ

  • 執筆者の写真: tripampersand
    tripampersand
  • 2016年7月2日
  • 読了時間: 3分

昨日、脱落した私に変わって洗濯を干してくれた母と妹に感謝しながら洗濯物を回収するが、どうもおかしい。淡いピンク色の下着が見つからない。

「ちょっと、私の下着がないんだけど」

「これ、誰の?」

差し出されたのは、ピンクというよりグレーの下着。母も同じように騒いでいる・・・・・・。どうも水に浸かっている時間が長かったせいで、他の洗濯物から色が出て、全てを染め上げてしまったらしい。やっぱり電化製品は日本製に限る!

ブラチスラヴァのおもちゃ屋さんの前

ブラチスラヴァの街中でみかけたクマの像

ブラチスラヴァの街中を彩るもの

ブラチスラヴァの広場にいたいのしし親子

スロヴァキア滞在は瞬く間に終わり、今日はハンガリーへ移動する。

本日の移動手段は列車。

スロヴァキアでは全体的な物価はもちろん、タクシーも安いということだったので、鉄道の駅まではタクシーに乗ることにして、タクシー会社に電話する。

何コール目かで繋がった。返答はスロヴァキア語。

必死に英語で訴えるが、電話を切られてしまう。何度かかけ直しやっと少し英語ができる人が出たけれど、英語用の別の番号にかけろと言われ、そこにかけるとスロヴァキア語しか聞こえて来ない。

一日に数本しかない電車の時間が迫る。リストにあったタクシー会社に片っ端からかけてみるものの、軒並み英語が通じない。

最終手段は昨日到着したバスターミナルまで戻ること。あそこなら、タクシーが待っていたはずだ。ただし、スーツケースを転がしながらそこまで歩かなければならない。焦りながら宿を出ると、向こうからスーツ姿の男性がやってきた。ビジネスマンならもしかして・・・・・・。

「すいません、英語できますか」

思い切って話し掛けると、イエスの答えが返ってきた。

「あの、タクシーを呼んでもらえませんか。電話するんですけど、スロヴァキア語しか通じないみたいで」

快く引き受けてくれた彼に電話を手渡し、コールしてもらう。それでもつながらない。別の番号にも掛けてみてもらうようにお願いする。やっぱりだめ。

「僕のを使ってみるよ」

男性は取り出した自分の携帯でかけてくれる。今度はつながった。

しばらくやり取りが続く中、固唾を呑んで見守る私たち。

「つながったんだけど、今、タクシーが出払っているから来られないって」

申し訳なさそうに男性が告げる。

そんな・・・・・・。

悪いのは男性ではない。朝の忙しい時間に嫌な顔一つせずに引き受けてくれた彼に、せめて電話代は払います、といったけれど、受け取ろうとはしなかった。

「良い旅を!」

そう言って去って行った彼は、出張でブラチスラヴァに来ていたとのこと。

なかなか整った顔立ちで笑顔も素敵だった。その出会いがせめてもの救い。

私たちは来た時以上のスピードでバスターミナルを目指す。猛然と歩きたどり着いたターミナル前にはタクシーの列。ただ、どうやって話しかけようとまごまごしているうちに、列の先頭になったのは、オンボロ車。一体、何年もの?要領の良い現地の人は、ささっと手を上げて、きれいな車に乗り込んでいる。ささっと、とは行かなかったけれど、私たちも後ろのより大きくてきれいそうな車のドライバーに話し掛ける。

「あの、電車の駅まで行きたいんですけど」

なんだか反応が冷たい。前の車を指してそっちに乗れという。いや、できれば勘弁、と思ったけれど、ここで押し問答している時間はなかった。

仕方なく前のドライバーに声をかける。

「駅まで、いくらですか?」

「あんたたち、荷物が多いから、全部で12ユーロ」

ちょっと待って。バスターミナルからはどう考えても3キロ以内だし、相場は1キロ1.5ユーロ程度とあった。ウィーンでスーツケース共に20分ほど乗った時でも15ユーロだった。

「高すぎる!」

「いや、それは譲れないね」

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