オランダへの旅5日目④ドルドレヒトでお買い物。
- tripampersand
- 2016年10月3日
- 読了時間: 3分
疲れからうとうとしていると、あっという間にドルドレヒト。
乗務員さんが再び席にやってきた。
「ほら、来て、急いで!」
そう急かされて外に出る。もう、ドルドレヒトの街が見えていた。
「そこに立って!はい、撮るよ!ほら笑って!」
またパシャパシャと写真を撮ってくれる。後で確認したら、連写でもないのに、コマ送りできそうな枚数が残っていた。

そうしているうちに港に到着。それに備えて人々が甲板に出て来ていた。私たちはその乗降口の直ぐ脇に立っていたから、皆さんの注目の的。(みなさん温かい笑顔で見守ってくれていたと思う・・・。)風で髪も乱れまくり、目の下には疲労からのクマやシワ。絵的には色々酷いけど、思い出にはなった。それに、盛り上がったおかげでハイになったのか、疲労がだいぶまし。

昨日から街を歩いているのはお店が閉まっている時ばかり。やっと、開いている時間に街に来られた。気になる店に端から入ってみる。元々、そんなに観光客が多いわけではない。お店に入っても他にお客さんなし、か地元客のみということも度々。レジでもオランダ語で話しかけられるから、いつも聞き直すことになる。
そんな中、一軒のインテリアショップに入った。クッションから鞄、ストールなど売っていて、どれも作家の手作り。オーダーも受けているとのことだった。店の一角に置いてあったのは、木を彫り出して作られたブローチ。カップ&ソーサーやカゴに入ったリンゴが立体的に作られていて、身に着ければ品よくお洒落のアクセントになってくれそう。
手に取ったものの、留め具の外し方がわからない。一つのボードに10個ほど付いている。しばらく色々やってみたけれど、壊すといけないので、台紙についたままの状態でレジに向かう。入った時からずーっと電話をしていたおしゃべりそうな(実際おしゃべりだった)店員に話しかける。
「これが欲しいんですけど、取れなくて・・・」
「ああ、これね!普段は家具を作っている人なんだけど、試しに作ったそうなのよね。素敵でしょ」
そういって、外しにかかる。
「あら?おかしいわね」
後ろのキャッチを引っ張るも外れない。店員さんは更に力を込めて引っ張る。
「あ、外れたわ!」
見ると、留め具の接着面が取れてしまっている。
「まぁ、どうしましょ・・・」
でも、まだ諦めずに隣のブローチで再びトライ。
「ウウッ、外れないわねッ」
そうして思いっきり引っ張ると、また、根元から取れた。私たちの間に流れる気まずい沈黙。
「あ、あの!もう良いんで・・・。外し方を本人に聞いた方が良いんじゃないですか?」
このままでは全て破壊されてしまいそう・・・。
「そ、そうね。ごめんなさいね。こんなに硬いなんて・・・」
私たちは悪くない、はずなのに、何とも言えない後ろめたい気持ちが残ったまま店を後にした。
気を取り直して街を歩いていると、良い香りが漂ってきた。チョコレート屋さんだ。ほんと、チョコレートは世界中で愛されているな、と旅をする度に感じる。日本のあの暑さを考えると無事に持って帰れるのか賭けだけれど、折角なので、ナッツがビターチョコでコーティングされたものを購入した。(帰国して食べると、ナッツとチョコの香りがふんわりと口に広がって、甘さ抑えめでチョコならではのほろ苦さを堪能できるという、危険な美味しさだった。ああ、もっと買っとけばよかった。)

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